宅建業者の報酬・帳簿・標識等の規制

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宅建業者は、事務所ごとに報酬額を提示し、帳簿と従業員名簿を備え付けねばならない。
また、事務所や一定の場所に標識を提示しなければならない。
一定の案内所なとについて、あらかじめ免許権者と都道府県知事に届出なければならない。

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報酬に関する規制

1)報酬額の提示義務
事務所ごとに、国土交通大臣が定めた報酬額を提示しなければならない。
違反した場合、指示処分対象および50万円以下の罰金。

2)不当に高額な報酬要求の禁止。
宅建業者が受領できる報酬額は制限されている。(違反した場合、100万円以下の罰金)
これとは別に、不当に高額な報酬を要求する行為自体を禁止している。
違反した場合、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、併科あり。

帳簿の備え付け

事務所ごとに帳簿を備え付け、取引のたび必要な事項を記載し、その帳簿を5年間保存しなければならない。
帳簿の記載事項は以下。
1)取引の年月日
2)宅地建物の所在及び面積
3)取引態様の別
4)取引相手の氏名及び住所
5)取引に関与した宅建業者の商号または名称(氏名)
6)宅地の場合は、現況の地目、位置、形状その他の概況
7)建物の場合は、構造上の種別、用途その他の建物の概況
8)売買金額、賃料の額、交換の場合は交換物件の品目及び交換差金
9)受領する報酬の額
10)特約、その他

違反者は、指示処分対象、50万円以下の罰金。

従業員名簿の備え付け

事務所ごとに、従業員名簿を備え付け、10年間保存。
従業員名簿の記載事項。
1)氏名及び住所
2)従業者証明番号
3)生年月日
4)主たる職務内容
5)取引士であるか否かの別
6)従業者となった年月日
7)従業者でなくなった年月日

違反者は業務停止処分対象、50万円以下の罰金。

標識の掲示

標識の掲示が必要な場所。
1)事務所
2)宅建業に関する取引行為を行う案内所など(専任の取引士を置くべき場所)
3)事務所以外で継続的に業務を行うことができる施設を有する場所
4)宅建業者が一団の宅地建物の分譲をする場合のその宅地建物の所在場所
5)宅建業者が一団の宅地建物の分譲を案内所を設置して行う場合には、その案内所
6)他の宅建業者が一団の宅地建物の分譲の代理または媒介を、案内所を設置して行う場合には、その案内所
7)宅建業者が業務に関し展示会その他これに類する催しを実施する場合には、その実施場所

基本的に、宅建業者が宅建業に関する業務を行う場所すべてに標識の掲示が必要。
違反者は、指示処分対象、50万円以下の罰金。

従業者証明書の携帯・提示義務

宅建業者は、従業者に従業者証明書を携帯させなければならない。
従業者は、取引関係者から請求があったときは、従業者証明書を提示しなければならない。
宅建業者が従業員に従業者証明書を携帯させなかった場合、業務停止処分の対象、50万円以下の罰金。

案内所の届出

1)案内所などの届出義務
事務所及び事務所以外の場所で、宅建業に関する契約の申込みを受ける場所については、その所在地、業務内容、業務を行う期間、専任の取引士の氏名を、
その場所での業務開始日の10日前までに、免許権者及び都道府県知事に届出なければならない。。

2)届出の手続き
免許権者が同県知事の場合:その知事に直接届出。
免許権者が国土交通大臣の場合:その案内書などの所在地管轄の都道府県知事を経由して国土交通大臣に届出。

3)違反者に対する措置
指示処分対象、50万円以下の罰金。

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